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イントロダクション(4月13日、担当:犬塚協太)

 本センターが担当する2017年度全学共通科目「男女共同参画社会とジェンダー」が、4月13日(木)5限からスタートしました。

 この授業は、全学部の学生を受講対象とし、1人でも多くの学生が、大学入学後早期に男女共同参画社会への理解を深め、ジェンダーに縛られた社会のあり方を批判的にとらえる視点を身につけて、ジェンダー平等な社会の実現に関心と意欲を持つことを目標に、本センターによって毎年前期に開講されている科目です。第1回目の授業では、まず新受講生を対象として、男女共同参画社会やジェンダーへの現在の理解度を知るための受講前アンケートが実施されました。続いて犬塚センター長が、「イントロダクション」として、「男女共同参画」や「ジェンダー」という概念が現代の社会のあり方にとって持つ意味の重要性や、一人一人の学生のこれから先の人生、特に卒業後の社会人としての家族や職業のキャリア形成のプロセスで、この授業で得た知識を活用して望ましい個人生活と社会変革の活動をともに実現していくことの大切さ等を説明しました。さらに授業展開の概要などの説明を中心に、全体のスケジュールと講師紹介、成績評価、レポート提出の注意などについてガイダンスを行いました。受講生も、1年生を中心としてさまざまな学部の学生が多数出席して熱心に受講していました。

 今年度もさまざまなテーマと多彩な講師陣で充実した授業が提供できるよう、本センターも取り組んでいきます。

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受講生の声

経営情報学部・1年・女性

 自分はこれまで身の回りに性的マイノリティの方がおらず、レズやゲイ、バイセクシャルにはあまり関心を持たないほうがいいと考えてきました。しかし、大学の講義で男女共同参画社会とジェンダーという授業を見つけたときに、「関心をもってそういう方の生き方に目を向けていいんだ」と思い、とても授業に興味がわきました。この授業では様々な方がそれぞれの観点からジェンダーについての講義をしてくださるということで、この授業を通して男女共同参画社会やジェンダーについてより知見を広めていきたいと考えています。

国際関係学部・3年・女性

 私も、将来就職して結婚して子供を産みたいと考えているけれど、現在日本では、女性が産休や育休などでの長期休暇を取りづらかったり、取れたとしてもいざ復帰した時に周囲の環境に馴染むことができなかったり、反対に男性が育休を取りづらかったりと様々な問題を抱えていると思います。「男女共同参画社会」や「ワークライフバランス」、「イクメン」などといった言葉は有名になり、もはや知ってて当たり前のようになっているにも関わらず100%良い環境になっているとはいえないのが現状だと思います。この問題をどのように解決すべきなのかを国や社会全体でもっと真剣に考えるべきだと思います。

食品栄養科学部・1年・女性

 ジェンダーについて漠然としたイメージしか持たずにこの授業の履修登録をしたが、今日の説明を聞いて、ジェンダーとひと口に言っても色々な切り口があり、今日の説明を聞くだけでも自分の視野の広がりを感じた。普段意識していなかったが私自身様々な場面でジェンダーの問題に触れていたのだということに気付いた。高校時代に「女子だから…」と言われたことを思い出した。これからの授業を自分の経験を踏まえ、またこれからに生かせるように吸収していきたい。

経営情報学部・1年・女性

 私は6年間イギリスの女子校に通っていましたが、先生のお話しから、日本ではLGBTについてまだ知らない人がいるということを改めて感じました。イギリスでは中学、高校でLGBTについての授業を行う学校が多く、私の学校でも実際にゲイの方をゲストに呼んで話を聞いたり、全校集会で取り上げられたりと生徒の間では当たり前の内容でした。イギリスでは日本よりも男女平等であると思います。例えば家庭面で、日本では子供の面倒や料理は妻、仕事は夫などといった固定観念がまだ多く残っていますが、イギリスでは人として助け合っているため、相手がこれだけやってくれたから自分もそれにつり合う量をやろうなどといった考えがあるからです。私が経験したのは社会的な面ではないため、これからの授業で男女共同参画社会についての理解を深めたいと思います。

国際関係学部・2年・女性

 わたしは、犬塚先生の水曜1限の「現代社会研究IV」の受講者でした。わたしは、今まで、ジェンダーという言葉さえ知りませんでした。しかし、授業を受けてみて、わたしたちの身の回りには、ジェンダーという問題がつきまとっていることを知り、衝撃を受けました。特に子どもたちに様々なことを教え、立派な人材へと教育していかなければならないはずの学校や教師が、無意識にもジェンダーを子どもたちに植え付けているということに驚きました。わたしは、犬塚先生の授業を受けて、自分の偏った考え方を変えることができました。そのため、この木曜5限の「男女共同参画社会とジェンダー」も受講することにしました。 

 ジェンダーという言葉は知っているが、その意味、それにつきまとう問題を知らない人は多いと思います。だから、まず、ジェンダーについての知識をみにつけることが大切だと思います。多くの人がジェンダーについて理解をすれば、多くの人にとって、この世界がより生きやすいものになると思います。

 この世界にはさまざまな人が住んでいて、1人1人違う考え方をしています。好みも違います。それなのに、わたしたちは、そのことを忘れてしまうのです。例えば、ピンク色が好きな女性はなにもおかしいとは思われません。しかし、ピンク色が好きな男性を私たちは少し変、変わっていると感じます。わたしたちはみんな1人1人違うのだから、好みの色も当然違います。あたりまえのことであるのにわたしたちはそのことを忘れてしまうのです。ジェンダーを学ぶことは、あたりまえのことを再び思い出させてくれるよい機会だと思います。

国際関係学部・3年・女性

 男女が平等に扱われる社会に、日本は今なっているだろうかという疑問を抱え続けていました。私自身、男が働いて女が家事をするという固定概念が根付いた自営業の家で生まれ育ち、「結婚したら専業主婦になるのだ」と思ってずっと生きてきましたが、大学に入ってジェンダーの話題に折りについて触れることが増え、自分の考えは間違っていたのかと気づきました。今回のイントロダクションでは今後どのような先生がいらっしゃるのかを紹介していただき、大変興味が湧きました。今後の授業が楽しみなのと同時に、ジェンダーと男女共同参画社会の関係について深く知っていきたいと思いました。