Top / 事業紹介 / 全学共通科目「男女共同参画社会とジェンダー」 / 2019年度「男女共同参画社会とジェンダー」イントロダクション

イントロダクション(4月11日、担当:犬塚協太)

 本センターが担当する2019年度全学共通科目「男女共同参画社会とジェンダー」が、4月11日(木)5限からスタートしました。

 この授業は、全学部の学生を受講対象とし、1人でも多くの学生が、大学入学後早期に男女共同参画社会への理解を深め、ジェンダーに縛られた社会のあり方を批判的にとらえる視点を身につけて、ジェンダー平等な社会の実現に関心と意欲を持つことを目標に、本センターによって毎年前期に開講されている科目です。第1回目の授業では、まず犬塚センター長が、「イントロダクション」として、望ましい社会のあり方の目標としての「男女共同参画社会」や、それを妨げている「ジェンダー」という概念が現代を生きるわれわれにとって持つ意味の重要性について触れ、一人一人の学生のこれから先の人生、特に卒業後の社会人としての家族や職業のキャリア形成のプロセスで、この授業で得た知識を活用して望ましい個人の人生、キャリアを築き、社会の一員としての社会のあり方の変革の活動をともに実現していくことの大切さ等を説明しました。そして授業展開の概要として、全体のスケジュールと毎回の講師や授業内容の紹介を行いながら、社会のあらゆる領域に存在し、性や性別について私たちを縛り、気づかないうちにそれらに対する見方や価値観を歪めているジェンダーの問題点と、それを乗り越えるための気づきの大切さについても強調しました。また、成績評価、レポート提出の注意などについてガイダンスを行い、さらに新受講生を対象として、男女共同参画社会やジェンダーへの現在の理解度を知るための受講前アンケートが実施されました。受講生も、1年生を中心としてさまざまな学部の学生が多数出席して熱心に受講していました。

 今年度もさまざまなテーマと多彩な講師陣で充実した授業が提供できるよう、本センターも取り組んでいきます。

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受講生の声

国際関係学部・1年・女性

 私はLGBTQに関心がありこの講座をとった。日々インターネットや資料から情報を集めてはいるが根本的な理解には程遠い。当事者の方に直接お話を聞ける機会は貴重なので大切にしたい。私がLGBTQへの関心が高い理由はいくつかあるが、中でも母親から受けた影響は大きいと感じている。というのも、私の母は食文化の変化や、添加物などで身体の機能が影響を受けた結果にLGBTQの方々が生まれると考えている。その時母はLGBTQの方々がまるで病気であるかのように話した。おそらく中学生の時だったと思うがその話を母親から初めて聞いた時、私は母の時代遅れの考えに大きな衝撃と共に悲しみを覚えた。しかし、LGBTQを題材にした文学作品が世界中で描かれたり、日本の戦国武将達が男色を好んだことが話題を呼んだりしたことからも分かるように、LGBTQとは近年の「問題」ではなく昔からの「普通」なのだと私は考えている。それがただマジョリティではなかっただけに知られていなかっただけなのだと考える。将来、社会に出て働く身として、LGBTQだけでなく、あらゆる分野で【男女共同参画社会とジェンダー】の問題から、改めて、自身、社会を見つめ直したい。

国際関係学部・1年・女性

 今回の授業を機に日常生活で当たり前のように行われているけれど何だか変だな、と感じることを考えてみると、身のまわりにいくつもあることに気がつきました。

 例えば、高校では女子のメイクは大抵校則で「厳禁」と書かれるのに、社会に出ると女性は化粧するのがマナーだというような雰囲気があります。化粧はすぐには出来るようにならないし、大人になればマナーとなるのに、なぜ学校がそこまで厳しく禁止するのか不思議に思っていました。また、男の子同士(あるいは女の子同士)がとても親しくしていると、教師や周囲が「同性愛者なの?」と軽く馬鹿にしたりしてからかうのも珍しい光景ではありません。無意識のうちに、同性愛が異常だというような空気をつくり出しているように感じます。そして、仕事でパンプス・ハイヒールの着用を強制され足腰の痛みに苦しむのは理不尽だとして声をあげた女性たちがいることを知りました。国に対応を求める署名集めも活発化しており、「#KoToo」という名前で運動が行われているそうです。

 今まで当たり前だとされてきたことに対して、どこか変だという思いを持っている人たちが考えを共有し合えて、より多くの人が生活しやすい社会にしていくためにはどうすればいいのかをもっと探っていく必要があると思いました。

国際関係学部・研究生・女性

 社会的、文化的性別格差、いわゆるジェンダーは社会の発展にいろんなマイナスの影響を与えていると思います。性別に対する先入観は「男らしさ」や「女らしさ」などの言葉を派生し、男性と女性を縛っています。この先入観の影響で、昔の人々は「女性は理系分野を学べない」ということを思い込んでいました。アメリカでの研究によれば、大学進学適性試験SATの数学テストで700点以上を取れる学生の男女の割合は、1970年には13:1でした。しかし、女性もSTEM(科学・技術・工学・数学)を勉強することを奨励したので、その差はどんどん縮小していきました。そして2011年、その割合は3:1に達しました。その後も、現在に至るまで差が縮小しています。つまり、ジェンダー・ギャップを解消することは世界の発展にとって重大な意義を持っていると思います。

国際関係学部・3年・男性

 ジェンダー論では、大抵「男尊女卑」の問題が多く扱われますが、私は「男らしさ・女らしさ」という考え方についても、その歴史や問題点を知りたいと思いました。男性の場合だと、「強くて当たり前」や、「運動が得意なのが普通」という考えに、運動神経が悪かった私は長年苦しめられてきました。女性差別のことだけでなく、「草食男子」のような近年多く見られる、一部の男性をおとしめるような風潮についても、ぜひ議論してほしいと思います。

薬学部・1年・女性

 無意識のうちにジェンダーという視点で私たちは考え、行動してしまっているのではないかと感じました。私が小学生のころは、ランドセルというと女子は赤系、男子は黒系と学校から指定がないにもかかわらず、それらの色のものを買うのが当たり前でした。今の小学生は自分が本当に好きな色を選んでいると感じます。これもひとつのジェンダーの視点であったと思います。また日本ではまだまだLGBTに対する偏見が多いと思います。この状況もジェンダーの考え方がなくなれば、男どうし女どうしの結婚も認められるようになるのではないかと思います。男女などが結婚した場合、どちらも共働きならば家事もしっかり分担される社会が実現すれば日本の人口もまた増加すると思います。