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2015年度男女共同参画社会推進センター講演会「学生のためのハッピー恋愛論~デートDVについて学ぶ~」が開催されました

 2015年度男女共同参画社会推進センター講演会「学生のためのハッピー恋愛論~デートDVについて学ぶ~」が、7月2日(木)午後4時20分~5時50分、経営情報学部棟4111室にて開催されました。

 この講演会は、学生に広く現代社会のデートDVの実態とその問題点を中心にジェンダー論の視点から問題提起を行い、身近な問題としての恋愛や結婚を通して、学生自身がジェンダーやマイノリティの視点によって自らの生き方や社会のあり方への認識を深めてもらう目的で、本センターが静岡市女性会館と共同で開催する講演会です。また全学共通科目「男女共同参画社会とジェンダー」の授業の一環としても位置付けられています。

 出席学生はおよそ140人、教室はほぼ満室の盛況ぶりとなりました。

 講師には、立命館大学の非常勤講師で、ジェンダーの視点で労働問題、社会政策を研究され、デートDV防止ファシリテーターとして全国的に活躍しておられる伊田広行先生を大阪からお招きして、90分にわたり講義とワークを行っていただきました。

 講義では、まず、デートDVの定義、典型例、DVの種類、ストーカーの実態などについて概説が行われた後、デートDVが力による支配であり、相手の安心、安全、自由、自己決定、成長を奪う行為であることが説明され、デートDVにならない関係の持ち方のために学んでおくべきことが具体的に論じられました。

 次に参加者によるワークに移り、デートDVの事例が記されたプリントの「加害者からみた全体像」「被害者からみた全体像」をそれぞれ参加学生が交代しながら読み合わせ、さらに隣り合った学生同士で加害者、被害者の立場を入れ替えながら相手を説得する作業を行い、それぞれの立場の言い分を踏まえたうえで、DVが自分たちにも身近な問題であることを実感し、いかに加害者の認識をあらためていくかという加害者プログラムの重要性にも気づくための実践が行われました。

 続いて、「対等な関係のポイント」として、社会に広がっている「普通の恋愛論」の危うさや、そこに歪んだ観念が存在しているという大きな問題があることが指摘され、そこから「パートナーがいて幸せ」「愛する二人は一体」といった個人の自立を否定する価値観が生じるといった問題が生み出されていること、恋愛論においては「ひとりが基本」という考え方をしっかり身につけ、恋愛を美化しすぎないことが肝心であり、他者の自立を尊重し対等な関係を築くためのシングル単位的な関係性が重要であるという観点がわかりやすく論じられました。また、豊富なデートDVやストーカーの事例をもとに具体的な別れ方や加害者への対応の仕方、リベンジ・ポルノ対策、ストーカー対策などのポイントが説明され、DVのグレーゾーンの段階からの気づきによって、対等な関係へ移行していくことの大切さが強調され、主流秩序に従属せず、多様な人が多様なままに生きられる社会を築いていくことの重要性、新しい恋愛観の内容がその要点をまとめて具体的に説かれました。

 現代の恋愛や結婚に潜む根本的な問題点について、出席した学生があらためて自ら認識を深めていく上で、多くの新しい視点を提供してもらえた充実した内容の講演会となりました。

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