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2011年6月13日にシンポジウム「グローバリゼーションとジェンダー」が開催されました

 2011年6月13日(月)、本学小講堂において、静岡県立大学開学25周年記念・静岡県立大学男女共同参画推進センター設立3周年記念シンポジウム「グローバリゼーションとジェンダー」が開催されました。

 このシンポジウムは、本学における上記の記念式典であると同時に、また『新編日本のフェミニズム』全12巻(岩波書店)刊行を記念し全国で「拡がるブックトーク委員会」が各地の男女共同参画センターや大学と共同して主催する「ブックトーク」の一環としても位置づけられるイベントで、本学の男女共同参画推進センター・国際関係学研究科グローバル・スタディーズ研究センター、および拡がるブックトーク委員会による主催事業として実施されたものです。

 当日は、午後1時より、本学男女共同参画推進センターの中山慶子センター長の開会の言葉に続き、本学を代表して富沢寿勇副学長の挨拶がありました。引き続き、まず第Ⅰ部基調講演が行われ、元東京大学大学院教授、社会学者でNPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長の上野千鶴子氏からは、「グローバリゼーションと『日本のフェミニズム』」と題して、今回のシンポジウム企画の意義や、グローバリゼーションと言うテーマとフェミニズムとの関わり、『新編日本のフェミニズム』シリーズ刊行の意図と今後への継承の課題などについて、また続いて神戸大学大学院国際文化学研究科の青山薫氏からは、「グローバリゼーションとジェンダー-非『国民』のすすめ」と題して、ジェンダーやグローバリゼーション概念の基礎から、現代社会におけるジェンダーをめぐる問題状況、グローバリゼーションとジェンダーとの関わりから生ずる課題と「国民」を超える視点の重要性などについて、それぞれ基調講演が行われました。 休憩時間をはさんで、その後行われた第Ⅱ部パネルディスカッションでは、静岡大学副学長・同男女共同参画推進室長舩橋惠子氏、青山氏、本学男女共同参画推進センターの犬塚協太副センター長の3名をパネリストとして、コーディネーター中山男女共同参画推進センター長の司会のもと、「『グローバリゼーションとジェンダー』をめぐって」と題する総括的なパネルディスカッションが行われ、舩橋氏からは次世代育成支援政策の国際比較の観点から、青山氏からは基調講演のテーマを基盤とした観点から、犬塚からは男性というジェンダーにとってのグローバリゼーションの意味という観点から、各々重要な問題提起が行われ、さらに相互の意見交換や質疑応答を通して、活発な議論が展開されました。

 今回の記念シンポジウムには、学生、教職員のみならず、一般県民や県外からの出席希望者も多く、定員200名の会場席は満席となりました。参加された皆さんは大変熱心に基調講演やパネルディスカッションの内容に聴き入っておられ、記念シンポジウムにふさわしい成果を挙げて、盛況のうちに午後4時10分幕を閉じることができました。

 本センターとしては、今後ともこうした催しを通して、学術・研究成果の社会への一層の還元をめざして努力していく予定です。

 上野千鶴子氏上野千鶴子氏

青山薫氏青山薫氏

パネルディスカッション(青山薫氏、舩橋惠子氏)パネルディスカッション(青山薫氏、舩橋惠子氏)

聴衆の様子聴衆の様子